忍者ブログ
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
アクセス解析
忍者ブログ [PR]
http://altoxxx.blog.shinobi.jp/
空に向かって手を上げて
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

立ち読みショックから何とか復活して冷静さを取り戻しつつあります。
ああ、もうこの動悸は一体なんなのさと、花粉症だと思っていた隊長もとい体調の悪さは単なる風邪でちょっと安心しましたが。
冷静になればなるほど重箱の隅をつつきたくなるもの。
レースですって?!
ここに脳内が大暴走・・・
うん。絶対誰もこんなピンポイントに萌を見つけないから。
だって純○のレースって言ったらもう・・・
ドレッシーな総レースとかで<そうか?
白服の彼や黒服の彼や赤服の彼が掻っ攫いたくなるようなそんな、そんなぬが<黙れ!
どっちにしても彼が誰であろうともかわいいよ。
ダミュロンかわいいよ。
キャナリのアホ毛もかわいいよ。
とにかく30日が楽しみです。






ニアミス


フレンはアレクセイが残した書物の整理をして居た時一枚の写真を見つけた。
色褪せて、紙も何処か劣化を思わせるそんな古い写真だ。
ただ陽に当たってなかったのが幸いしてか、まだその当時の色合いを強く残していた。
写真には灰味を帯びた髪の短い青年がいる。
人の好さそうな顔と、褪せた色合いの中でも眩しそうに細くなりがちな眸には翡翠の色を携えていた。
「何見てんだ?」
横からひょいとその写真を奪われて「あ」と小さな声と共に、隣にユーリがいた事に気がついた。
「誰だこいつ」
しかめっ面で写真を見るユーリの顔はどこか難しい問題を相対した時の顔。
そんな顔に向って
「ユーリ、君はいつのまに」
彼の通り道と言う窓がいつの間にか大きく開け広げられていた。
いつのまにではなく、僕が気がつかなかった事の方が問題だなと苦笑して一緒にその写真を覗きこむ。
「なぁ」
「うん」
ユーリがその色は珍しい物では無いが二つの組み合わせは滅多にない特徴的な髪の色と眸の色の人物に思い当たってか何を言おうとする所かを理解して同じ意見だと返事をするが、あまりの好青年と言わんばかりの写真の中の人物に
「胡散臭い」
想像もした事がなかったというような若々しい姿に苦虫を潰すかのように言う。
それはあんまりにも酷いんじゃないかと思うも、年齢的に言っても今の僕達より年若そうな所を見て、まだ騎士団に入隊した当初の頃の物と判断した。
「それにしても・・・」
いいかけて口を閉じた。
今でこそ弓使いを自称し、騎士団の隊服さえ滅多に着なくなった人の初々しいその姿に思わずと言うように
「くそっ、可愛すぎる」
写真を脳裏に焼き付けるように真剣に、それこそ食入るように見ているユーリから写真を奪い取る。
「まったく君は・・・」
取られた写真を名残惜しそうに視線が宙を辿りながら
「ムッツリめ」
「失礼な事言わないでくれないかな」
元通り本に挟んだ所で、ユーリが怪訝な顔色をする。
「ちょっと待てフレン」
言って本に挟んだ写真をもう一度取り上げる。
但し今度は裏側の真っ白な方を見て、僕も流暢な文字を思わずと言うように読み上げる。
「ダミュロン・アトマイス・・・知らない名前だな」
君はと視線を投げた所で
「俺が知るわけないだろ」
胸をはって言われても自慢できるものでは無い。
きっと写真の彼だろう名前にユーリは興味をなくし、何時ものようにゴロンとソファの上に寝そべった。
「おっさん今城にいるんだろ?」
「ああ、もうすぐ明日の演習について説明に来るはずだよ」
ユーリと同じように何処か興味を失った写真を元通り本の間に挟み、今度こそ本棚に片付けられ、やがて近寄ってくる足音が部屋の前で止まるのを心待ちに待っていた。

拍手[7回]

PR
"椎名" WROTE ALL ARTICLES.
PRODUCED BY SHINOBI.JP @ SAMURAI FACTORY INC.