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小ネタ少し続きます。
すでに出し切ったと思ってたらまだ残ってたんですよ♪
ん年前の作品ですが・・・
最近久々にヴェスペリアサイトまわってみたのですが・・・
やっぱりおっさんかわいいですね!!!
ユーリがらみが大好きです!
更にアレクセイが絡むのがだいすきです!
メロンの続きが楽しみでしょうがありません!!!@告白
なので、もう少しお付き合いください。







「ふーん。おっさんにしては料理の手付きいいのね」

さっきまで本を読んでいた視線を上げていつの間にか手元を覗き込んでいた魔道少女にナイフでくるりと皮をむいたオレンジを口に放り込んであげる。

「誉めてくれたお礼ね。青年には内し・・・」
「あーん」

突然現れたユーリにおっさんでなくとも私も飛びのいて驚く。

「20越えてあーんて、ちょっと・・・」
「ユーリ」

さすがにひくわと思いながら瑞々しいオレンジを咀嚼する。
フレンだってまるで我が身の事のように恥かしそうに顔まで赤くしてるのに、この男はおっさんがオレンジを口に入れてくれるまで雛鳥のように口を開けて待っていた。
それ所かプリンが出来るまで待てないというように料理当番のおっさんに絡みつき、ついに根を上げたおっさんはユーリのためにホットチョコレートを作る破目にもなった。

「他の料理もだけど甘いものが苦手なのに作るのはうまいのね」

目の前の小さなカップにアタシの分のホットチョコレートを両手で包むように抱えて冷たくなった指先を温めていれば

「そうね。こう見えても結構料理はマメに作ったほうなのよ」
「独身生活長いからな」
「そうそう・・・って、ちょっとそれ酷くない?」
「ほんとの事だろ?」

ショックといわんばかりにフレンに泣きついていたが、もともとおふざけの一環だからすぐに復活した所を見て

「で、どこで料理覚えたのよ」

ユーリみたいにお金がないから自炊したって言ったら面白いかな?何て軽い気持ちで聞けば

「ああ、大将の食生活があまりに酷かったからね。世話を焼かずにはいられなかったの」

死してなおおっさんにその名を語らせるかと思えば誰ともなく口元なり頬なり目尻なりひくついている。

「大将も独身貴族だったからね。おまけに良い事も悪い事も含めてワーカホリックでしょ?
 食事なんて栄養さえ取れていればいいとか言って生肉をそのまま食べようとするのよ」

さすがにイヤよね~なんて軽い口を叩くも、頭の中は血の滴る肉をがっつく、ちょっとしたスプラッタな映像が出来てユーリと二人で鳥肌を擦る。

「それはないでしょ・・・」

少なからずその生活を知ってるだろうフレンは食中毒にならないかとか、変な寄生虫はとか、見当違いな事を心配してるのを見てこの辺りの太さは見習うべきだと感心する。

「食材と料理人に対する冒瀆だって、仕方ないからおっさん食べていた肉を取り上げて焼いて食べさせたわよ」
「それがきっかけ・・・」
「野菜だってあの顔で丸いままのキャベツにフォークつきたててそのまま食べようとするのよ。野戦使用のあの胃袋にはさすがにおっさんもどん引きだったわー」
「確かに。面倒も見たくなるわね」

見せ掛けだけでも何千、何万の騎士たちの羨望の眼差しを集める身なのだ。その実態がああでは夢も希望もない。
そして新たに代わった団長殿に視線を投げて

「帝国騎士団団長って料理できないヒトの称号みたいなものね」

程よく冷めたホットチョコレートをゆっくりと啜りながら誰ともなくその視線はフレンへと集めていた。

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